コロナ@ホテル療養 Puko_takotaroのブログ

コロナ陽性となりホテルで療養中。体験記です

コロナ@ホテル療養中③

3.陽性判定からホテル入所迄の流れ

 

今回は具体的に、「陽性判定」を受けた人がその後どのようにホテル入所となるかを説明します。あくまでも、東京都での自身の体験ですので、ケースByケースで違うであろう事はご了承ください。

 

(1)フロー

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陽性判定からホテル入所まで

 

(2)具体的にどんな事があったか?

順を追って説明していきます

 

①受診、陽性確定

専門の「発熱・感染症外来」に行きました。完全予約制で同時間帯の診察は1名のみ。待合室にも他の患者はいません。診察内容は下記の通りでした。

 ・問診

 ・血酸素飽和度(SpO2)測定

 ・肺レントゲン撮影

 ・マイコプラズマ肺炎診断

 ・血液検査

 ・コロナの抗原検査

ちなみにコロナ検査は30分も掛からなかった様な気がします。その場で陽性確定しました。陽性となった為通常ルートが出る事は許されず、バックヤードで精算し、人目に触れぬよう裏口から帰宅しました。

 

PCR検査ではないのか?と思った方もいるかもしれませんが、コロナ陽性/陰性判断には、主に2つの方法が使われています。特徴は下表の通りです。私は簡易キットによる抗原定性検査で診断されました。詳しくは厚生労働省のページを参照ください。

  

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コロナ検査

Pros/Consは筆者加筆

 

出所)厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00132.html

 

②陽性届出

医師から速やかに、保健所に対して「新型コロナウィルス発生届」が提出されます。感染者自身は何もやる必要はありません

https://www.mhlw.go.jp/content/000644310.pdf

 

③保健所からの連絡

診断から1時間程度すると、区の保健所担当者から連絡がありました。内容は下記の通りです。

・症状の聴取

・家族との接触状況の確認

・区が都に対してホテル収容調整を行う旨の承諾確認

・今後の流れ

・待機期間中の外出禁止など、注意事項

・翌日着で「食分の食糧」が届けられる旨*

 

10?食分の食糧については、第6章で説明します。なんで食糧まで税金で手配するの?と思われる方もいるかもしれませんが、単身者で冷蔵庫に十分な食料ストックがない場合など「買い物のために外出する」事を誘発しますので、抑制手段として非常に重要な事だと思います。

 

④保健所からのヒアリング

 翌日午前中に再び電話があり、下記についてのヒアリングを受けました。

 

・常備薬の有無と、現在確保している日数。確保できていない場合、オンライン診断と薬局から自宅への配達により入手が可能かの確認

・直近2週間の行動履歴(場所、移動手段、人との密接度合い等の確認)

・濃厚接触者となった家族に関する細かい情報(氏名、連絡先、生年月日、持病や薬服用状況)

 

なお、ヒアリングは割と優しめで、感染者が積極的に情報を開示しないと、十分な感染履歴調査ができないような気がしました。結局、急を要すると思われる関係先には、自分で直接「コロナ感染」を報告しました。

 

⑤濃厚接触者への連絡

初回で説明した様に、妻実家の家族が「濃厚接触者」になってしまいました。濃厚接触者へは次の様なルートで連絡がありました。

 

自分の自治体(〇〇区)の保健所 → 妻実家の上位自治体(△△市)→ 妻実家の基礎自治体(■■区)→ 妻実家の関係者

 

正直かなり時間を要するという印象で、私へのヒアリングは朝ですが、濃厚接触者に伝達が行くのは夕方です。もちろん、陽性確定日に直接連絡していますので濃厚接触者である事はわかっているのですが、問題はPCR検査の手配です。自分たちから感染症センターに相談しても「出状元からの連絡が来ていないので、受けれません」という回答でした。

 

 

⑥収容先ホテルの決定連絡

夕方、収容先ホテルに関し以下の連絡がありました。

 ・収容日: 私の場合翌日午後

 ・収容ホテルの概要

 ・ホテル療養中の注意事項(持ち物、禁止事項等)

 ・収容日のピックアップ時間

説明をうけ、注意事項に承諾する旨回答すれば、これで手続きは終わりです。

なお、東京都で現在収容先として利用しているホテルはリンク先に記載されています。私も現在いずれかのホテルにいます。

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/syukuhaku.html

 

次回は、療養先となるホテルについて簡単に説明します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コロナ@ホテル療養中②

2.ホテル療養とは何か?

 

東京都はコロナ対策条例を改正し「ホテル療養、努力義務に」するようです。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO63696530Q0A910C2L83000/

 (9/11付け日経電子版記事)

背景にはホテル療養が計画通りに進んでいない事があるようです。同記事によると、「都はホテルを3000室以上確保しているものの、自宅に比べて不便であることなどがネックになり利用者は200人弱にとどまる」との事です。

 

「入院」「ホテル療養」「自宅療養」は自分勝手に選べるものではありません。この章ではどのような方がホテル療養となるのか、簡単にご説明します。

  

①ホテル療養の目的

簡単に言うと軽症者、無症状者の方を入院ではなく指定ホテルで隔離する事ですが、各当事者にとってそれぞれ次の様な目的があると考えます。

 

医療機関に対して:感染者対応による負担増、医療崩壊リスクの低減

・感染者に対して:自宅待機時の体調急変による重篤化リスクの低減

・周囲に対して:自宅内感染および感染者の無断外出等による感染拡大の抑制

 

「税金でホテル休養なんて・・・」という声もあるとか、ないとか聞きますが、そもそも休養というより「隔離・軟禁生活」ですし、上記の通り「感染者当人だけの為ではなく関係者みんなの為である」事はお分かり頂けるかと思います。

 

②入院、ホテル療養かの判定フロー

具体的にはおおよそ下記の基準を目安に、保健所が入院かホテル療養かを決定します。

 

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ホテル療養判定フロー

なお、「重症」「中等症」「軽症」といった区分は、感染者自身ではなく、あくまで医療従事者が判断します。診断の基準についても掲載しますのでご覧ください。

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重症度判定

■参考

これまでの経緯はおおよそ下記の通りです(東京都の場合)

 

 Step1:陽性判定者は原則入院 → 感染者の増大と共に医療機関の負荷増。対応が追い付かず自宅待機発生。更に、体調急変による自宅で死亡の事例も。

 

Step2:入院患者でコロナ陽性反応が消えない方のうち、軽症者と無症状の方について病院からホテルでの療養・健康観察に移行(2020年4月7日より受入れ開始)

東京都第155報 https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2020/04/06/21.html

 

Step3:入院が必要ない軽症者、無症状の方について、ホテルでの直接受入れを開始(2020年4月17日より受入れ開始)

 東京都第211報https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2020/04/16/12.html

 

第3章では、具体的に陽性判定~ホテル入所迄の流れを説明します

 

 

コロナ@ホテル療養中

9/18(金)にコロナ陽性と判定され、9/20(日)からホテル療養中です。既に陽性判定がでて待機中だが、今後が不安といった方もいると思いますので、みなさんのお役に立てればと思い情報発信します。「ホテル療養不便さを感じて利用が進んでいない」との報道記事もりますが、正しく理解すれば、問題ありません。

 

 ご質問があれば、お応えできる範囲でご回答します。

 

メニュー(予告なしに改編する事があります)

  1.  プロフィールと感染経緯
  2.  ホテル療養とは何か?
  3.  陽性判定からホテル入所迄の流れ
  4.  入所するホテルとは?
  5.  ホテル療養に必要なもちもの
  6.  ホテルでの療養生活(部屋、スケジュール、食事)
  7.  ホテルでの体調管理について

既に療養が決まっている方は4章、5章あたりからどうぞ 

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